【特集 交感神経と循環器疾患Revisited】
(座談会)交感神経と循環器疾患
掲載誌
CARDIAC PRACTICE
Vol.23 No.2 87-95,
2012
著者名
筒井 裕之
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苅尾 七臣
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池田 隆徳
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百村伸一
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
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高血圧
診療科目
一般内科
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循環器内科
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心臓血管外科
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腎臓内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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神経内科
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老年科
媒体
CARDIAC PRACTICE
「はじめに」 筒井(司会) 交感神経系は非常に短時間に活性化される強力な血圧の調節機構として古くから知られており, また, 高血圧, 心不全, 虚血性心疾患, 不整脈といった幅広い循環器疾患の病態に深く関与しているといわれてきました. そして近年, 交感神経の評価が可能となり, 高血圧に対する腎交感神経のアブレーションや不整脈に対するデバイス治療が登場し, 交感神経の循環器疾患における病態生理学的な役割の重要性が再び強調されるようになってきました. そこで, 高血圧, 不整脈, 虚血心疾患・心不全という3つの領域のエキスパートの先生にお集まりいただき, 循環器疾患における交感神経の役割, そして循環器疾患治療における交感神経の重要性を改めて考えていきたいと思います. 「高血圧」 筒井 まず, 高血圧への交感神経の関与について苅尾先生からお話いただきます. 苅尾 最近では血圧リスクは血圧レベルによる重症度のみならず, 短期的ならびに長期的な血圧変動性自体が独立したリスクとして注目を集めており, それらは交感神経でレギュレーションされています.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。