「はじめに」この数年間の分子生物学の進歩がめざましい. それとともにその情報を映像化する分子イメージングも注目されている1)2). 分子イメージング技術にはさまざまな手法がある(表). MRIは造影剤の開発が進むとともに, より高い磁場強度を利用した新しい技術も進んでおり, 分子機能解析で期待の大きい領域である3)4). また, 超音波もmicrobubbleを用いた新しい造影剤が開発され, 目的とした病変への薬剤運搬(DDS)を実施できる点で治療応用としての期待もある5). 他方, 高い感度を示す映像法としては光技術と核医学技術が優れる. 発光や蛍光を用いる映像法は, 分子細胞レベルでの機能や遺伝子発現を経時的に観察するのには優れた方法である. ただ, 体内での吸収が大きいため, 大きな動物やヒトへの応用には限界がある. 他方, 放射性薬剤を用いて映像化する核医学検査は, 空間分解能も時間分解能も高くなく, 周囲への雑音も高い.
「KEY WORD」PET,FDG,Ischemia
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