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特集 第37回日本栄養アセスメント研究会発表演題より

糖尿病患者におけるサルコぺニア肥満の発症頻度と加齢との関連

Association between incidence and age of sarcopenic obesity in diabetic patients

岩田加壽子鈴木優里寺坂枝里子服部文菜石留真寿美原なぎさ伊藤正明岩佐元雄

栄養-評価と治療 Vol.32 No.1, 20-23, 2015

「SUMMARY」筋力低下や筋肉量減少と内臓肥満を併せもつサルコペニア肥満は糖尿病患者にもみられ,特に高齢男性の12%,女性の8%に認められた。長期の管理を必要とする糖尿病では,サルコペニア肥満を念頭に置いた栄養指導が必要である。
「Ⅰ 背景と目的」筋肉量の減少(サルコペニア)には加齢に伴う一次性のものに加え,慢性閉塞性肺疾患,慢性関節リウマチ,肝硬変,癌患者などにみられる二次性のものがあり1)-4),糖尿病も二次性サルコペニアをきたす疾患である。サルコペニアでは,基礎代謝や身体活動の低下,体脂肪量の増加をきたすとともに,インスリン抵抗性や糖代謝異常の発症要因となる1)-4)。また,筋力低下や筋肉量減少と内臓肥満を併せもつサルコペニア肥満は,代謝障害が高度で,メタボリック症候群の重症型であり,サルコペニア単独よりも虚血性心疾患などの疾病リスクが高まるとの報告がなされ注目されている5)6)。
「KEY WORDS」サルコペニア肥満,糖尿病,骨格筋量,内臓脂肪断面積,栄養指導

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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