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特集 栄養管理における微量元素

静脈栄養における微量元素製剤

Trace element administration in parenteral nutrition

増本幸二

栄養-評価と治療 Vol.31 No.3, 36-39, 2014

「SUMMARY」現在, one-bag製剤を含む規格化された高カロリー輸液製剤が普及しているが, 微量元素の投与量への認識はいまだ十分でない. 本来経口で毎日補給されている微量元素は, PN中もビタミン同様, 毎日投与されるべきであるという観点から連日投与が推奨されている. しかし, 病態や年齢, 体格などを加味した投与量を設定せず, 漫然とした投与を行えば過不足が生じ, 各種微量元素の過剰, 欠乏状態が生じる. また一方で, 短期間のPNでも投与を行わない場合, 病態によっては欠乏状態が生じる危険性もある. PN管理を行ううえで, 医師は微量元素製剤の組成やその投与の意義, 投与量について改めて確認し, 定期的にモニタリングを行いながら病態や年齢, 体格などを考慮した微量元素製剤の投与を行うことを心がける必要がある.
「I はじめに」静脈栄養, 特に中心静脈からの静脈栄養(parenteral nutrition;PN)については, 糖, アミノ酸, (脂肪), ビタミン類, さらに最近では微量元素を含むone-bag製剤の普及により, 容易に行えるようになった.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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