用語解説
autophagy
栄養-評価と治療 Vol.30 No.3, 47-51, 2013
「POINT」Autophagyはすべての真核生物に備わった大規模な細胞内分解システムとして注目されており, 非選択的に細胞内のたんぱく質や小器官を分解し, アミノ酸を産生することが特徴である. また, 飢餓時の栄養供給系だけでな<, 細胞内小器官の分解, 病原微生物の排除, 腫瘍抑制などの働きがあり生命活動に必須の機構と考えられる. さらに, 細胞死から細胞分化・増殖などの細胞活動のなかでも重要な役割を担うなど, 代謝過程, 炎症反応の機構を通じて多<の病態や老化にも関わっていることが明らかになってきた. 「I はじめに」Autophagy(オートファジー)はギリシャ語のauto「自己」とphagy「食べる」に由来する, 非選択的な細胞内のたんぱく質や小器官の分解システムである1). 発見当初は電子顕微鏡下で細胞内に新たな膜系が出現し, これにより細胞内の自己成分を隔離して分解する自食現象として形態学的に観察された.
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