<< 一覧に戻る

特集 高齢者の栄養管理

高齢者の栄養障害 3)居宅における栄養状態ならびに栄養管理の実態

Reality of nutritional status and nutritional care management in community-dwelling dependent elderly

榎裕美葛谷雅文

栄養-評価と治療 Vol.30 No.3, 30-32, 2013

「SUMMARY」居宅療養中の要介護高齢者の低栄養は, 日常生活活動能力とは関係なく起こりうるといえ, 嚥下機能および食事量や身体計測値などの栄養状態を, 早い段階から定期的に評価していくことが予後を良好に保つ重要なポイントといえる. そのためには, 介護保険制度の見直しを含めた要介護高齢者のための栄養ケアのシステム化が急務である. 「I はじめに」高齢者の栄養障害は, 重篤な基礎疾患のほかにも加齢を含む身体的な要因, うつやストレスなどの心理的要因および独居, 経済的困窮などの社会的要因と, 多くの要因が絡み合って起こる1)2). 本稿では, 居宅療養している高齢者の栄養状態および栄養管理の実態について, これまでにわれわれが関わった要介護高齢者を対象とした調査研究結果を中心に述べ, 考察を加えていく. 「II 居宅療養高齢者の栄養状態の実態について」高齢者を評価する栄養指標はさまざまであるが, ここでは体重, 体格指数(BMI)を用いた身体計測指標とMini Nutritional Assessment(R)(MNA(R))を用いた包括的栄養評価を使った居宅療養高齢者の栄養状態の実態について述べる.
「KEY WORDS」要介護高齢者,低栄養,居宅療養管理指導,栄養管理

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る