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特集 第35回日本栄養アセスメント研究会発表演題より

活動期クローン病患者におけるエネルギー代謝と炎症性サイトカインの関連

Energy metabolism in patients with Crohn's disease -its relationship to inflammatory cytokines IL-6 and TNF-α-

西田奈央佐々木雅也栗原美香馬場重樹安藤朗藤山佳秀

栄養-評価と治療 Vol.30 No.1, 23-26, 2013

「SUMMARY」活動期クローン病患者において, 寛解導入療法に伴うエネルギー代謝の変化と炎症性サイトカインの関連を検討した. 寛解導入療法により血清C反応性蛋白(CRP)値やクローン病の活動性指数(CDAI), 血清IL-6は低下し, 呼吸商(RQ)が上昇した. 治療に伴いエネルギー基質が脂質から糖質主体へ変わることが確認されたが, 安静時エネルギー消費量(REE)の変化に一定の傾向を認めなかった. REEやRQの変化には, 血清IL-6との相関性が示唆された. 「I 目的」クローン病では, 消化吸収障害や蛋白漏出により, たんぱく質・エネルギー栄養障害を特徴とする慢性的な栄養障害を生じる. また, 炎症に伴いエネルギー代謝は亢進するとされているが1)-3), エネルギー代謝と炎症性サイトカインの関連に関する報告はみられない. 今回, 活動期クローン病患者において, 寛解導入療法に伴うエネルギー代謝の変化と炎症性サイトカインの関連を検討した.
「KEY WORDS」クローン病,安静時エネルギー消費量(REE),呼吸商(RQ),間接熱量測定,炎症性サイトカイン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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