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特集 第35回日本栄養アセスメント研究会発表演題より

肝硬変患者の栄養状態の評価についての検討

Nutritional status in current potients with liver cirrhosis

白木亮華井竜徳森脇久隆

栄養-評価と治療 Vol.30 No.1, 20-22, 2013

「SUMMARY」肝硬変患者ではたんぱく質・エネルギー栄養障害(PEM)が高頻度に出現し栄養治療が推奨されているが, これらのエビデンスは10年以上前の肝硬変患者のものであるため, 今回, 現状の肝硬変患者の栄養状態とQOLの調査を行った. 肥満の患者は34%, たんぱく質低栄養状態は67%, エネルギー低栄養状態は48%, PEM患者は30%認めた. 肝硬変患者のQOLは, 日本の国民標準値と比べて有意に低値であったが, 肝硬変患者と肝癌合併患者間では差を認めなかった. PEMに対する栄養治療のみならず, 肥満肝硬変患者への栄養・運動療法が必要である. 「I 目的」肝臓は消化吸収された栄養素の代謝制御の中心的役割を担う臓器であり, 肝機能の低下した肝硬変患者ではたんぱく質・エネルギー栄養障害(protein-energy malnutrition;PEM)が高頻度に出現する. また, この状態が患者の予後あるいは生活の質(QOL)に影響を及ぼすことが報告されている1).
「KEY WORDS」たんぱく質・エネルギー栄養障害(PEM),肥満,QOL

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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