みんなですすめる臨床栄養管理
第23回 島根大学医学部附属病院栄養治療室・栄養サポートセンター
栄養-評価と治療 Vol.30 No.1, 5-9, 2013
「はじめに」島根大学医学部附属病院は現在再開発中だが, 2011年6月に腫瘍センター37床, 緩和ケア病棟21床, 小児センター39床と急性期回復病床など183床の増設病棟が完成し, 2013年4月には30診療科600床19病棟の体制で再オープンする. 病院の栄養管理・給食管理は, 病院栄養士8名, 委託業者で癌患者に専従する栄養士2名, 委託業者(日清医療食品)46名で実施している. 島根県は高齢者の人口割合が全国でも高く, 当院は県のがん診療連携拠点病院の指定を受けたため癌患者の受け入れが多く, 特に高齢者の癌患者の栄養治療が課題となっている. 栄養サポートチーム(nutrition support team;NST), 緩和ケア, 褥瘡対策チーム, リハビリカンファレンスなどのチーム医療と病棟担当制による病棟スタッフとの連携など, 患者に寄り添う栄養管理に力を入れている. 「なぜ始めたのか」栄養管理室就任時の9年前の栄養士業務は給食管理中心で, 栄養治療法を病棟患者に展開する機会は多くなかった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。