POINT 小児の急性発熱性疾患,呼吸器感染症,中枢神経疾患などでは抗利尿ホルモン(ADH)分泌が亢進しうる。このときに,低張液を急速静注したり,Holliday-Segarの計算式から導き出された1日水分必要量を低張液にて輸液すると,重篤な低Na血症を引き起こすことがある。そのためこのような病態には,低張液を急速静注しない,Holliday-Segarの計算式から導き出された1日水分必要量の3分の2程度に輸液投与量を絞ることが,低Na血症発症の予防となる。