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日本褥瘡学会学術集会

第13回日本褥瘡学会学術集会

師井洋一古江増隆

栄養-評価と治療 Vol.28 No.4, 70-71, 2011

 第13回日本褥瘡学会学術集会は去る2011年8月26~27日の両日,福岡市の福岡国際会議場を核とする隣接する3会場で開催されました(図1)。

期間中,夕立はあったものの天候には恵まれ,残暑厳しいなか,全国から6,000名を超える参加者に来場していただき盛会でありました。学会準備中の3月11日に東日本大震災が発生し,学会の開催自体も危ぶまれましたが,多方面からのご支援を得て,開催にこぎつけることができました。この場をお借りして,御礼申し上げます。危惧された演題取り消しや,参加者の減少などもほとんどなく,例年同様のご参加をいただきました。

 まずは古江増隆会長,中畑高子副会長からの開会挨拶から始まりました(図2)。

「褥瘡! もっと身近に」の大会スローガンの観点から,また,この学会も看護部の協力なしには成り立たない理由から,古江会長から九州大学病院看護部長の中畑氏へ副会長就任を依頼し,快諾を得たことが報告されました。続く会長講演では,九州大学病院が取り組んできた褥瘡対策について,10年間の実践,工夫,成果が発表され,チーム医療の重要性が強調されました。ほかの大規模病院で参考になる点も多く,会長講演としてはきわめて実践的で好評でありました。
 日本看護協会看護研修学校 佐藤 文先生よりご提案をいただき,看護研修学校の溝上祐子先生ともご協議のうえで,緊急シンポジウム「災害時の褥瘡対策について考える─東日本大震災の経験から─」を実施しました。被災大学でもある東北大学 館 正弘先生と溝上先生の司会で,岩手医科大学 千葉励子先生,淑徳大学 田中秀子先生,佐藤先生,日本医療器材工業会創傷被覆材部会の内藤寿真子先生から災害時の現状,日本褥瘡学会としての支援など興味深いお話を伺いました。
 今年はいくつか新しい企画を立ち上げました。さまざまな教育的企画を盛り込むため,例年初日午後に行われていた総会を第1日の会長講演後に行いました。しかも開会を午前8時15分と早めたこともあり,スムーズに以降のプログラムを運営することできました。また毎年好評なWOC(wound, ostomy and continence)ナースによる実践講座を2日間にわたり開催しました。これまで数百名の会場が満員になり,会場外でも熱心な参加者が会場外モニターを見ながら聴講する状態が続いていたため,今回は,全3,000名収容の第2会場を当て,2日間同じ内容で講演していただきました。講演も手元の処置・作業をビデオ撮影,大画面へ映写するという方法でわかりやすく,また実践的なお話をしていただきました。初日はほぼ満員,2日目も会場の7割程度の参加者に来ていただき,好評でした。
 同様に,車椅子実践講座,介護のための基本講座,キネステティク実践講座などすべて好評で,満員の聴衆で埋め尽くされました。各講演者の先生方には,ご多忙のなか,事前のリハーサルなど周到な準備をしていただき,誌面を借りて,御礼申し上げます。
 そのほか教育講演では,「ポジショニング」,「現場に即した失禁ケア」,「軟膏正しく塗れますか?」,「褥瘡チームが知っておくべき外用療法の極意」などが満員の聴衆を集めておりました。特に第3,4会場は常に満員,立ち見の状態で,事務局としてはもう少し広い会場の必要性を痛感し,参加者の皆様にご迷惑をおかけしたことをお詫びいたします。
 今回は震災の影響もありながら,474題もの一般演題,ポスター演題を頂戴しました。口演希望が多かったものの,十分な口演・討論時間確保の目的で,一部の演題はポスターへ変更させていただきました。一般演題会場,ポスター討論では熱気にあふれた質疑応答が続き,皆さん有意義な時間を過ごされたものと思います(図3)。

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