SUMMARY 外科患者ではさまざまな原因で全身性炎症反応症候群(SIRS)が発症しえる。SIRSの診断基準は明確であるが,その病態・病期によって免疫系細胞の機能・抗炎症反応の強さは異なるため,SIRSにおける画一的な栄養療法は確立していない。しかし,代謝と異化の亢進に対する代謝サポート,免疫系細胞の機能正常化・酸化ストレス軽減と抗酸化能改善のための経腸栄養や免疫栄養などの利用が重要であることは確かである。