SUMMARY 肥満に伴う慢性的な軽度の炎症が,インスリン抵抗性や動脈硬化の原因であることが明らかにされつつある。肥満の内臓脂肪では,脂肪細胞の肥大・増殖に加えて,炎症性細胞の浸潤や血管新生およびアディポサイトカインの産生異常が生じ,炎症性変化が認められる。本稿では,肥満に伴う炎症性変化,および糖質や脂質などの栄養素と肥満・炎症との関連性について概説する。