SUMMARY 免疫能と栄養状態を関連づけるメカニズムは,複雑で未解決の点が多い。しかし,実際の臨床例で末梢血総リンパ球数(TLC)やツベルクリン(PPD)反応などのT細胞系リンパ球の免疫能が栄養状態をよく反映することは明らかである。基礎疾患による変動が大きいのが栄養指標としての欠点であるが,免疫能低下は合併症発生などの問題に直結する点からも重要である。TLCを栄養状態把握の2次スクリーニング項目として用い,PPD反応などは詳細な検討を行うときに用いるのが実用的と考える。