Point 心不全と腎不全の進行は,慢性炎症,異化亢進,食欲不振を引き起こすため,栄養障害の根底をなしていると考えなければならない。心腎関連の悪循環を形成する前に,適切な食事指導が重要である。過体重が認められれば減量を優先し,さらに食塩とたんぱく質の制限された食事管理が行えるように継続した食事指導が求められる。急性増悪期や感染症合併時などは,体蛋白異化が著しいため,患者の状況や治療に応じた,たんぱく質(アミノ酸)投与量を決定していく必要がある。