全文記事
用語解説
肥満と過体重
掲載誌
栄養-評価と治療
Vol.26 No.2 61-64,
2009
著者名
五味郁子
記事体裁
用語解説
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全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
糖尿病
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栄養管理
診療科目
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
栄養-評価と治療
「POINT」肥満は, 最も重要な栄養問題の1つである. 日本ではBMI≧25を肥満とし, 欧米諸国と異なる肥満の判定基準をもつ. 肥満は「状態」であるが, 肥満に健康障害を伴うと肥満症と診断され, 「病気」となる. 肥満・過体重の是正は, エネルギー出納をマイナスにするのが原則である. 本稿では, 適正な体重減少速度, 食事療法, 運動療法, 行動療法について解説した. 「I Malnutritionとしての肥満, 過体重」“Malnutrition”は低栄養状態として捉えられるのが一般的であるが, 本来は栄養失調, すなわち栄養状態のインバランスとして過栄養状態を含んだ解釈を示すものもある. Elisaは, malnutritionをエネルギー, たんぱく質, その他の栄養素の欠乏あるいは過剰の状態で, 組織や身体, 機能, 臨床アウトカムに可逆的に影響するものと定義している1). その定義に従えば, エネルギーあるいは栄養素の欠乏状態, 過剰状態, 欠乏状態+過剰状態のいずれもがmalnutritionとなる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。