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Ⅰ. 臨床

2.COVID-19と脂質異常症

増田大作

The Lipid Vol.33 No.1, 23-29, 2022

SARS-CoV-2の急速な感染蔓延に伴って発症したCOVID-19は,病状が個々で異なる。脂質異常症がリスクとなるかは,発症早期から疫学的に検討されてきた。低コレステロール血症(総およびLDL,HDL)がCOVID-19の重症化や死亡に関連していると考えられていたが,急激な炎症の発症進展によっても同様の変化が認められることから直接的な関連についてはまだ不明である。スタチンをはじめとする治療薬の投薬とCOVID-19の改善効果については十分なエビデンスがないが,薬剤相互作用,CPK上昇や肝障害の出現がない場合は継続が推奨されている。
「KEY WORDS」COVID-19,低脂血症,炎症,スタチン,薬剤相互作用

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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