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特集 オルガネラと脂質-基礎と臨床から-

Ⅱ.臨床

3.ペルオキシソーム病における脂質代謝と治療

高島茂雄下澤伸行

The Lipid Vol.32 No.2, 76-84, 2021

ペルオキシソーム病はペルオキシソームの機能異常に起因する疾患群で,これまでに20あまりの疾患と約30の責任遺伝子が知られている.患者ではペルオキシソームで分解されるべき極長鎖脂肪酸やフィタン酸・プリスタン酸などの分枝脂肪酸が蓄積するほか,胆汁酸の合成が阻害され,その中間代謝産物が蓄積する.またエーテルリン脂質の合成が阻害された結果プラズマローゲンの欠乏も生じる.これらの代謝変動は細胞の生理機能に負の影響を与え,神経変性や肝障害などのさまざまな病態を引き起こすと考えられている.現在,病態発症メカニズムを明らかにするための研究や治療法の開発,早期発見のための新生児マススクリーニングなど疾患克服に向けた活動が続けられている.
「KEY WORDS」ペルオキシソーム病,極長鎖脂肪酸,分枝脂肪酸,胆汁酸,プラズマローゲン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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