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特集 生体制御にかかわる多彩なリポクオリティ~基礎から病態まで~

3. スフィンゴ脂質クオリティによる生体防御

木原章雄

The Lipid Vol.30 No.4, 28-34, 2019

多機能性脂質であるスフィンゴ脂質は極性基と疎水性骨格のセラミド(長鎖塩基と脂肪酸のアミド結合体)によって構成される.さまざまな極性基,長鎖塩基,脂肪酸の組み合わせは膨大な種類のスフィンゴ脂質を生み出し,その多様性がスフィンゴ脂質の多機能性の基盤となっている.近年,多様なスフィンゴ脂質を生み出す分子機構や代謝遺伝子群が解明された.本総説では,スフィンゴ脂質の多様性とスフィンゴ脂質代謝遺伝子の遺伝子ノックアウトマウスやヒト遺伝子変異が引き起こす疾患の解析から明らかとなったスフィンゴ脂質分子種毎の生理的役割,病態について最新の知見を概説する.
「KEY WORDS」スフィンゴ脂質,セラミド,皮膚バリア,アシルセラミド,魚鱗癬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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