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特集 わが国の最近の生活習慣病コホート/ビッグデータ研究と臨床試験

Ⅱ.患者コホート研究

1.Japan Diabetes Complication and its Prevention prospective(JDCP)study

西村理明

The Lipid Vol.30 No.3, 26-32, 2019

Japan Diabetes Complication and its Prevention prospective(JDCP)studyは,日本糖尿病学会のデータベース構築委員会が主導する,前向きのコホート研究である.
JDCP studyの目的は,わが国の糖尿病患者の管理・治療状況を調査し,糖尿病合併症の発症・進展のリスク因子を明らかにすることにより,糖尿病診療ガイドラインへ提言することである.
現在ベースラインデータがまとまりつつあり,JDCP studyに本登録された6,338名のうち2型糖尿病は5,944名(93.8%)で,HbA1c 7%未満を達成していたのは男性47.3%,女性41.1%であった.1型糖尿病394名(6.2%)において,HbA1c<7%を達成していたのは23.1/26.9%にすぎなかった.非増殖網膜症(単純網膜症および増殖前網膜症)については,2型糖尿病患者の27.6%に,1型糖尿病患者の22.8%に認めた.腎症,神経障害,歯周病に関しては,近日中に報告予定である.
「KEY WORDS」JDCP study,HbA1c,疫学研究,糖尿病

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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