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特集 原発性高脂血症研究の過去・現在・未来

Ⅱ.各論

5.家族性LCAT欠損症の過去・現在・未来

黒田正幸横手幸太郎

The Lipid Vol.30 No.1, 71-78, 2019

HDLの機能に必須なレシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)の欠損によって発症する先天性脂質異常症として,家族性LCAT欠損症が知られている.HDLの機能不全により,HDLコレステロールの低下,さらにリポ蛋白代謝全体が障害される.異常なリポ蛋白/脂質が臓器に蓄積することで角膜混濁や腎機能障害などの合併症を引き起こすと考えられている.特に進行性の腎機能障害が患者の予後に重大なリスクとなる.わが国では2015年に難病指定され,また診断基準の整備が進められている.本疾患を対象として組換え型LCATや遺伝子治療による酵素補充療法の研究が進められており,有効な治療法として期待されている.
「KEY WORDS」レシチン:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT),低HDLコレステロール,異常LDL,角膜混濁,腎不全

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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