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【特集 性ホルモンと血管脂質代謝】
特集にあたって

掲載誌
The Lipid Vol.29 No.3 10-11, 2018
著者名
柳瀬 敏彦
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器 / 代謝・内分泌
診療科目
循環器内科 / 糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid

個人的な話で恐縮であるが,私自身,性ステロイドの神秘に魅せられたきっかけとなったのが,1987年から90年にかけての米国テキサス大学(ダラス校)生化学への留学体験である.当時,性ステロイドの産生異常によって性分化異常をきたす17α-水酸化酵素欠損症という病気の分子遺伝学的基盤の解明の研究を行っていたが,原因遺伝子CYP17のたった1塩基の異常だけでアンドロゲンが生まれつきできなくなり,表現型が男性から女性へ完全にスイッチしてしまう生命現象の不思議さに驚嘆した.同時に「神は元来,女性を創造する」という生命現象の根幹を再認識することとなり,あくまで「アンドロゲン頼み」の男性の儚さや脆さを実感した.帰国後,94年頃から弱いアンドロゲンであり,アンチエイジングホルモンとしても注目されているdehydroepiandrosterone(DHEA)というステロイドの抗動脈硬化作用や抗肥満作用の機序解明の研究に従事した.ちなみにDHEAは思春期に急増し,加齢とともに漸減する老化指標ともいうべきホルモンである.DHEAは長生き指標としても有用である可能性が示唆されている(榎本・足達氏:Ⅲ-6参照)が,受容体の有無も含めて明確な作用機序がいまだによくわからないミステリアスなホルモンでもある.このDHEA研究やその後のアンドロゲン受容体と肥満症の関係に関する研究を通じて,単に性分化に止まらない,性ステロイドの脂質代謝,肥満,糖尿病,動脈硬化といった生活習慣病に及ぼす深淵な作用に強い興味を抱くようになった.研究開始当初,強く感じたのは,生活習慣病におけるエストロゲンの研究の進展に比べて,同じ視点からのアンドロゲン研究が大きく立ち遅れている現状であった.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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