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特集 動脈硬化性疾患予防ガイドライン2017

4.メタボリックシンドロームの疾患概念,診断基準と治療

木原進士

The Lipid Vol.29 No.1, 40-45, 2018

動脈硬化性疾患の発症に,体重増加・高血糖・脂質異常・血圧高値の集積する病態が問題となってきた.この病態を一元的に捉える上で内臓脂肪の過剰蓄積が重要であり,それをウエスト周囲長でスクリーニングし,その上に血糖・脂質・血圧異常を複数合併すると動脈硬化ハイリスクと診断するわが国のメタボリックシンドロームの基準が設定された.
日本のウエスト周囲長の基準は内臓脂肪面積100㎠に相当することから決められており,「隠れ内臓脂肪蓄積」を検出するのに適している.
メタボリックシンドロームの概念が確立されたことで,動脈硬化予防のためにウエスト周囲長を減少させる生活習慣の改善を継続的に行う意義が明確になった.
「KEY WORDS」動脈硬化,冠動脈疾患,肥満症,内臓脂肪,アディポサイトカイン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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