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特集 肥満症診療ガイドライン2016

8. 肥満症の外科療法―適応,現状,将来展望―

肥満外科治療の現状とバリアトリック・メタボリックサージェリーの展望

山本寛

The Lipid Vol.28 No.4, 62-67, 2017

肥満症診療ガイドライン2006において,川村らにより,外科療法が紹介されてから10年が経過した.今回の肥満症診療ガイドライン20161)に盛り込まれた特筆すべき事項として,2014年に腹腔鏡下スリーブ状胃切除術が保険収載されたこと,そして,外科療法に伴う2型糖尿病改善の臨床データや手術による糖尿病改善のメカニズムに関する基礎研究の成果が蓄積され,代謝疾患を改善するための外科療法,すなわちメタボリックサージェリーの概念が普及してきたことがあげられる.肥満症診療ガイドライン2016への情報の掲載は間に合わなかったが,2016年,肥満2型糖尿病の治療アルゴリズムが米国糖尿病学会や日本糖尿病学会を含む世界の45の学会の承認を得て策定された2).この治療アルゴリズムには,BMIが40(アジア人では37.5)kg/m2以上の高度肥満,あるいはBMIが35(アジア人では32.5)kg/m2 以上でも内科的治療で血糖コントロール不良の場合には,外科的治療すなわちメタボリックサージェリーが適応となることが明記された.今後わが国においても,高度肥満症に対する外科治療すなわちバリアトリックサージェリーに加え,メタボリックサージェリーの発展が期待される.
「KEY WORDS」バリアトリックサージェリー,メタボリックサージェリー,腹腔鏡下スリーブ状胃切除術,保険収載,チーム医療

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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