<< 一覧に戻る

特集 肝疾患と脂質代謝

3. HDL代謝における肝臓の役割

大濵透

The Lipid Vol.28 No.2, 31-37, 2017

HDL代謝における肝臓の役割としてまずHDL生合成の場であることがあげられる.すなわち,肝臓で分泌されたApolipoprotein A-Ⅰ(apoA-Ⅰ)をアクセプターとしてATP-binding cassette transporter A1(ABCA1)を介して遊離コレステロール(FC)を引き抜き原始HDLが産生される.HDLの産生は小腸でも行われるが,肝臓での産生が70~80%を占める.そののち,HDLは末梢でのABCG1を介したFCの引き抜きやLCATの作用により成熟HDLとなる.一方,引き抜いたFCの肝臓への逆転送の系は大きく2種類に分けられる.SR-BⅠを介したCEの選択的な取り込みによるものとCETPを介してCEをアポB含有リポ蛋白に転送してLDLレセプター経由で肝細胞に取り込む系である.そののち,取り込まれたコレステロールは一部は再利用され,一部は胆汁中に排泄される.
「KEY WORDS」コレステロール逆転送系,ABCA1,SR-BⅠ,CETP

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る