特集 肝疾患と脂質代謝
特集にあたって
掲載誌
The Lipid
Vol.28 No.2 14-15,
2017
著者名
荒井 秀典
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
消化器
診療科目
循環器内科
/
消化器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
肝臓は全身の代謝を司る重要な臓器である.今回は脂質代謝にフォーカスして,脂質代謝における肝臓の役割についての特集を組んでみた.脂質といってもリン脂質などもあるが, 今回はリポ蛋白代謝とそれにかかわるコレステロール,トリグリセライド,脂肪酸にフォーカスし,病態としては脂質異常症,インスリン抵抗性,脂肪肝を中心に取り上げた.この分野での大きなブレイクスルーはいうまでもなく1973年にGoldstein,BrownによりLDL受容体が発見されたことであろう.またその3年後には遠藤章によりコンパクチンという世界初のスタチンが発見された.奇しくも脂質代謝に関連して起こる動脈硬化の治療に関する二大発見が同時期に行われたわけである.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。