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特集 新しいリピドーシス―中性脂肪と臓器障害―

Ⅰ.中性脂肪代謝の分子機構と臓器障害 2.脂肪酸輸送と臓器障害―脂肪酸結合蛋白4(FABP4)を中心に―

古橋眞人

The Lipid Vol.27 No.3, 23-31, 2016

「Summary」脂質シャペロンファミリーのひとつである脂肪酸結合蛋白4(FABP4/A-FABP/aP2)は,主に脂肪細胞とマクロファージに存在し,代謝および炎症反応の両側面からメタボリックシンドロームの成因に深くかかわる.われわれは糖尿病および動脈硬化に対してFABP4が新規の薬物治療ターゲットになりうることを示した.FABP4はシグナルペプチドを有さないものの脂肪細胞から脂肪分解とともに分泌され,アディポカインとして生理活性を有する.血中FABP4濃度は肥満,糖尿病,脂質異常症,高血圧,動脈硬化などさまざまなメタボリックシンドロームの病態と関連する.最近,血管内皮細胞の障害や老化によりFABP4が異所性に発現することが報告され,新たな治療ターゲットとしての可能性が示唆されている.
「Key Words」脂肪酸結合蛋白4,アディポカイン,脂肪分解,インスリン抵抗性,動脈硬化

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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