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巻頭言

FHとObesity Disease

船橋徹

The Lipid Vol.27 No.3, 1, 2016

脂質蓄積症(リピドーシス)とは,先天性代謝異常や薬剤により本来脂質が蓄積することのない臓器に多量蓄積し臓器障害が起こるレアな疾患である.近年はcommon diseaseによる広義の脂質蓄積病態が問題となっている.粥状動脈硬化疾患の主病態はアテローム病変である.1980年代初めは,循環器領域でも日本人冠疾患に高コレステロール血症は関係しないという意見があったり,糖尿病や高血圧診療でコレステロール値は測定されなかったりという状況で,「脂質」という未知の領域に挑む時代であった.家族性高コレステロール血症(FH)は一義的(遺伝的)に高LDL血症が起こり結果として動脈硬化に至るモデルである.脂質蓄積症の観点からみると,黄色腫があり動脈硬化が進む.Goldstein, Brown博士はLDL受容体を発見し,その異常であることをつきとめたが,当時より臨床的にFHと診断されるなかに受容体活性正常例があることがわかっていた.教室ではPseudo FHとよびアポE7症例の報告を行った.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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