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脂質代謝異常 ゴーシェ病と最新治療(酵素補充療法,基質合成抑制療法)

衛藤義勝

The Lipid Vol.27 No.1, 4-8, 2016

「はじめに」ゴーシェ病はライソゾームに局在するグルコセレブロシダーゼの遺伝的欠損症であり,常染色体劣性遺伝形式をとる.図1にグルコセレブロシドの代謝経路とその異常を示す.グルコセレブロシドの分解過程が障害することにより,肝臓,脾臓などの網内系組織に大量のグルコセレブロシド,グルコシルスフィンゴシンが蓄積し著明な肝脾腫を呈する.
「ゴーシェ病の病型と臨床症状」臨床的には表1に示すごとく非神経型タイプⅠ型,神経型Ⅱ型,亜急性神経型タイプⅢ型に分類される.Ⅰ型はアシュケナージ系ユダヤ人に多く,約900人に一人の頻度であり,肝脾腫(図2A)のほか,骨症状,貧血,血小板減少などを呈する.Ⅱ型では乳児期に発症,著明な肝脾腫(図2B)のほか,内斜視,痙攣,発達障害などを呈し2-3歳までに嚥下性肺炎などを合併して死亡することが多い.Ⅲ型は幼児期から若年期にかけて著明な肝脾腫(図2C)のほか,発達障害,ミオクローヌスてんかん,眼球運動障害,骨症状など多彩な症状を呈する1).なお,各病型別臨床症状を表2に示す.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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