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特集 家族性高コレステロール血症(FH)の新しい治療

Ⅱ.FH の診断および評価 FHで評価すべき危険因子

荒井秀典

The Lipid Vol.26 No.4, 36-40, 2015

「Summary」家族性高コレステロール血症(FH)はLDL受容体などの異常により,血中LDLの代謝が遅延し,冠動脈疾患を早期に合併する遺伝疾患であるが,その冠動脈疾患発症リスクは一般人口の約10から13倍といわれている.血中のLDLコレステロール濃度に依存して,冠動脈疾患の合併率が高くなるとともにほかの危険因子の存在によっても,冠動脈疾患のリスクは高くなる.この点は非FHとまったく同様であり,LDLコレステロールの管理とともに,喫煙習慣,高血圧,糖尿病などの危険因子の管理は,ベースラインのリスクが高いだけにきわめて重要である.同時に,FHに特徴的であるアキレス腱肥厚の程度がリスクと関係しており,FHに特有の危険因子も存在する.
「Key Words」冠動脈疾患,アキレス腱肥厚,Lp(a)

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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