【特集 家族性高コレステロール血症(FH)の新しい治療】
特集にあたって
掲載誌
The Lipid
Vol.26 No.4 12,
2015
著者名
野原淳
記事体裁
抄録
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
小児科
媒体
The Lipid
家族性高コレステロール血症(familial hypercholesterolemia;FH)は現在も1%未満しか診断されておらず,優性遺伝性疾患にもかかわらず,家族も含めてきわめて不十分な検査・治療がなされている現状がある.成人・小児での適正な診断がすべての治療の基本となる.ストロングスタチンはFHの治療に有効である.しかし治療前コレステロール値が非常に高いため,ストロングスタチンを含む既存の薬物併用療法では,多くのFH症例で十分にLDLコレステロールを低下することができない.また診断されずに開始されたストロングスタチンでLDL-C高値が目立たなくなり,FHとしての診断の機会を逸している症例が増えているのではないかと危惧されている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。