【特集 リパーゼの臨床的意義】
特集にあたって
掲載誌
The Lipid
Vol.24 No.4 12-13,
2013
著者名
平田 健一
記事体裁
抄録
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
心臓血管外科
/
脳神経外科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
/
老年科
媒体
The Lipid
コレステロールや中性脂肪をはじめとする脂質は生体内でエネルギー代謝や細胞の機能に重要で生命の維持に不可欠であるが, 非水溶性の有機化合物であるためその存在様式や代謝調節機構は複雑である. また, コレステロールや中性脂肪の過剰は急性心筋梗塞や脳梗塞など動脈硬化性疾患のリスクとなるため, 動脈硬化性疾患の予防に関しては, 脂質異常症を中心とした危険因子の厳重な管理が重要である. 危険因子の管理には食事や運動を含めた生活習慣の改善が基本であるが, 同時に脂質異常症に対する薬剤が開発され, 臨床の場で普及した. その代表がスタチンであり, 肝臓でのコレステロール合成の律速酵素であるHMG-CoA還元酵素を抑制することで, 血液中のLDLコレステロールを低下させ, 心血管イベントを抑制する. コレステロールや中性脂肪などの脂質は非水溶性であるため血液中では主としてリポ蛋白質として存在し, 必要とする組織に運搬され, 利用されている.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。