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血管の画像解析

第16回 Ⅲ.血管機能へのアプローチ 心臓核医学・PETの進歩

松尾信郎

The Lipid Vol.24 No.1, 90-99, 2013

「はじめに」虚血性心疾患の病態の経過は比較的低リスクである長い無症状の期間を経て, 炎症に関連した冠動脈血管内皮機能障害や動脈硬化が進展し, 狭心症さらには心筋梗塞, 心不全に至る. 心臓核医学は, 機能的診断法として心疾患を有する患者において, その診断に始まり, リスク評価, 治療効果判定や予後評価に至るまで臨床に必要不可欠な情報を提供する. さまざまな放射性医薬品を選択することによって心筋血流, 心筋脂肪酸代謝, 心機能, 傷害心筋, ブドウ糖代謝, 酸素代謝, 炎症病変, さらには受容体の様子までも画像化することが可能となる(表)1). 非侵襲的な手技で施行することができ, データの再現性が高く, 定量評価ができるという特徴がある. 本稿では心臓核医学・PETの有用性と今後の展望について概説する. 「血管機能障害の検出」冠動脈血管の内皮細胞は血管調節, 凝固調節, 血管の修復・再生, 抗炎症作用やバリア機能といった多彩な機能を有する.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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