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症例検討 脂質代謝異常症への多角的アプローチ

ヒトES/iPS血管分化誘導技術の臨床への展開

曽根正勝福田賢英木下秀之中尾一和

The Lipid Vol.23 No.4, 107-110, 2012

「はじめに」脂質異常症が血管障害をきたすことは広く知られた事実であるが, その予測因子や診断マーカーについてはまだまだ研究の余地があり, また, その治療法や予防法についてもまだまだ十分とはいえない. われわれは現在, 各種の先天的な要因から血管障害をきたす疾患において, 疾患iPS細胞を作成してその病態の解明と診断マーカーや治療の分子標的の探索を行っている. 個々の疾患の病因はさまざまであるが, 血管に障害が引き起こされる機序や最終的な病態には共通点も多く, これら各種血管障害疾患の病態や診断・治療の標的分子を研究することにより, 脂質異常症などcommon diseaseにおける血管障害の病態解明, および診断・治療標的分子の探索にもつながらないかと考えている. 本稿では, まず, 症例として, 現在われわれがiPS細胞を樹立・解析中の血管障害性疾患についてご紹介させていただき, その後考察として, それらの研究をどのように脂質異常症の血管障害の研究につなげていくかの展望を述べる.

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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