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特集 リポ蛋白受容体―正常細胞と病的細胞における役割―

受容体研究による細胞機能の発見 リポ蛋白受容体LR11/SorLAによるβアミロイド産生調節

矢島隆二西澤正豊池内健

The Lipid Vol.23 No.4, 50-55, 2012

[Summary]アルツハイマー病(Alzheimer disease; AD)患者脳の病理変化を特徴付ける所見は, βアミロイド(Aβ)とタウの異常な蓄積であり, 両者はADの病態修飾治療法の標的として注目されている. リポ蛋白受容体のひとつであるLR11/SorLAが多彩な機序でAβの産生・代謝を調節することが明らかにされている. LR11はリポ蛋白受容体としての機能に加え, 細胞内輸送にかかわるVPS10領域を有しており, Aβ産生に関係する分子の細胞内輸送にかかわっている. Aβ蓄積が生じるマウスをLR11欠損マウスと交配すると, Aβ病理がより一層促進することから, LR11はAβ蓄積に対し抑制的に作用することが想定されている. 全長型LR11からプロテアーゼ切断により生じる可溶型LR11は髄液中で測定可能であり, 髄液中・可溶型LR11がADのバイオマーカーとして注目されている.
「Key Words」アルツハイマー病,LR11/SorLA,細胞内輸送,βアミロイド,アポリポ蛋白E,VPS10ドメイン

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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