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特集 リポ蛋白受容体―正常細胞と病的細胞における役割―

受容体研究による細胞機能の発見 ABCA1の構造と機能発現

長尾耕治郎植田和光

The Lipid Vol.23 No.4, 38-43, 2012

[Summary]コレステロールは細胞膜を構成する主要な脂質成分であり, ラフトの形成など膜ドメインを介する細胞機能およびその制御に重要である. しかし, 過剰量のコレステロールは細胞にとって有害であるため, 細胞内のコレステロール量は複数の経路で厳密に制御されている. 末梢細胞の過剰なコレステロールを除去する唯一の経路が高比重リポ蛋白質(HDL)形成であり, ABC蛋白質であるABCA1はHDL形成に必須である. このため, ABCA1は動脈硬化予防の重要なターゲットである. しかし, いまだHDL形成機構には謎が多く残されている. 本稿ではABCA1の構造と機能発現について概説する. 「はじめに」コレステロールは細胞膜を構成する主要な脂質成分であり, 細胞膜を介する細胞機能およびその制御に重要である. しかし, 細胞内にコレステロールが過剰蓄積すると, 容易に結晶化し炎症反応を惹起する.
「Key Words」ABCA1,HDL,cholesterol,apolipoprotein A-I,cyclosporine A

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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