<< 一覧に戻る

特集 糖尿病の血管合併症

糖尿病腎症の新しい病期分類

川浪大治宇都宮一典

The Lipid Vol.23 No.2, 64-70, 2012

[Summary]従来, 慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)は原疾患にかかわらずeGFRを主体とした重症度分類が行われてきた. しかしながら, 原疾患が糖尿病と非糖尿病(慢性糸球体腎炎)ではCKDの病態やリスクは大きく異なる. また, 腎予後, 心血管リスクを評価する上で, 尿中アルブミン量を無視することはできない. このような背景からeGFRのステージとalbumin-to-creatinine ratio(ACR)のステージを組み合わせたCKDの新重症度分類が策定された. 今後, この分類を用いることにより糖尿病腎症患者のリスクの層別化を図ることが期待される. 「はじめに」糖尿病腎症を含むCKDは, 心血管イベントのリスクファクターでありその発症, 進展を的確に捉え治療介入を行うことが推奨されている. 現行のCKD分類はeGFR(推定糸球体濾過量)を基にその重症度を判定する仕組みになっている. しかしながら, 現行のCKD分類は糖尿病腎症の分類とは独立したものであり, 糖尿病腎症の病期分類とCKD分類にしばしば乖離が生じ, 臨床上の大きな問題点となっていた.
「Key Words」糖尿病,CKD,ACR,eGFR

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る