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特集 糖尿病の血管合併症

J-PREDICT

小田原雅人

The Lipid Vol.23 No.2, 43-51, 2012

[Summary]スタチンは一次予防, 二次予防の患者に対し心血管イベント抑制効果をもつ. しかしながら, スタチンの糖代謝への影響については十分データがなかった. 一次予防試験であるWOSCOPS試験では, 糖尿病の新規発症がプラセボ群に比しプラバスタチン群で30%抑制されていた. 一方ロスバスタチンを用いたJUPITER試験では, 糖尿病の新規発症がロスバスタチン群で有意に上昇しておりHbA1cも有意に上昇していた. その後のメタ解析では, スタチン投与により糖尿病の新規発症は9%と有意に上昇していた. 一方ピタバスタチンの観察研究であるLlVES試験においては, HbA1cの有意な低下が認められており糖代謝改善効果が期待されている. J-PREDICTは, 耐糖能障害者を対象としてピタバスタチンの糖尿病発症抑制効果の有無を検討する大規模前向き介入試験である. 現在登録が終了し追跡期間に入っている. スタチンの糖代謝への影響を一次エンドポイントとした大規模臨床試験は, これまで報告がなく, 結果が非常に期待されている.
「Key Words」糖尿病,スタチン,耐糖能障害

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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