Summary  急性期冠インターベンションにより急性冠症候群(ACS)の予後は改善したが,急性期および慢性期に至る薬物治療が基礎にあることを忘れてはならない.ACS患者に用いる基本薬剤(アスピリン,チエノピリジン系,β遮断薬,スタチン,ACE-I,ARB)の効果は大規模臨床試験やメタ解析で立証されている.しかし,患者背景,重症度に応じた使用薬剤の種類,組み合わせ,投与量,投与期間などに関するエビデンスは十分ではなく,さらなる検討が必要である.