Summary
ケモカインは,白血球に対する遊走活性をもつサイトカインであり,その作用は炎症部位への白血球の集簇制御に留まらず,末梢リンパ器官へのリンパ球のホーミング制御による恒常性の維持,AIDSウイルスの補助受容体としての役割など多彩である.近年,単球/マクロファージはいくつかのサブセットに分類されてきているが,ケモカイン受容体はそのマーカーのひとつとなっており,さらにはケモカイン/ケモカイン受容体によって単球/マクロファージの炎症部位への集簇や分化過程が制御されていることも明らかとなってきた.単球/マクロファージは特に慢性炎症において中心的な役割を果たしていることから,そのケモカイン/ケモカイン受容体は慢性炎症性疾患として知られる動脈硬化の形成においても重要である.
全文記事
新しいマクロファージ
Ⅱ.病態 ケモカインとマクロファージ
掲載誌
The Lipid
Vol.22 No.2 48-52,
2011
著者名
高橋 将文
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
代謝・内分泌
/
脳血管障害
/
感染症
/
癌
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
心臓血管外科
/
脳神経外科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
/
腫瘍内科
媒体
The Lipid
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。