はじめに
脂質は生体にとって必須成分であるが,水に溶けにくい特性を有するため,その動態を制御する特殊なマシナリーが必要である.細胞内脂質輸送蛋白質は脂質分子と結合することでその溶解性を高め,脂質の代謝,輸送,貯蔵など,細胞内における脂質の恒常性を制御している.われわれは,脂質結合蛋白質のひとつであるα-tocopherol transfer protein(α-TTP)を世界に先駆けて精製,クローニングし,その生理的意義について解析を行ってきた.本稿では,α-TTPのノックアウトマウスの解析から得られた知見を紹介し,生体内におけるα-TTPの機能について考察したい.
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遺伝子操作実験動物-2 α-TTPノックアウトマウス
掲載誌
The Lipid
Vol.22 No.1 4-9,
2011
著者名
河野望
/
新井洋由
記事体裁
連載
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全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
/
神経疾患
/
感染症
/
その他
診療科目
一般内科
/
産婦人科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
媒体
The Lipid
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。