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脂質研究の過去・現在・未来―創刊100号を迎えて―
(『The Lipid』100号記念座談会)脂質代謝研究の足跡
掲載誌
The Lipid
Vol.21 No.4 4-12,
2010
著者名
山本章
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馬渕宏
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山田信博
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『The Lipid』編集部
記事体裁
特集
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座談会・対談
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全文記事
疾患領域
代謝・内分泌
診療科目
一般内科
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循環器内科
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糖尿病・代謝・内分泌科
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神経内科
/
老年科
媒体
The Lipid
司会『The Lipid』100号記念座談会にご出席いただき, ありがとうございます. 本日は, この約半世紀におけます国内外の脂質代謝研究の進展についてお話しいただきたく存じます. 一口に「半世紀」と申しましても, さまざまな出来事があり, お話が進みやすいように, この半世紀を大きく3つの時代に分けさせていただきました. まず, 1976(昭和51)年に東京で開催された第4回国際動脈硬化学会が国内において脂質代謝研究が進展するきっかけになったとお聞きしておりますので, そこまでの時代をいわば「夜明け前」とさせていただきました. そこから国内最初のスタチン, メバロチン(R)が発売された1989(平成元)年までは「治療薬開発の時代」, そしてメバロチン(R)発売以降は, スタチンの有用性を確かめるために数々の大規模疫学研究が実施され, その結果を基に各種ガイドラインが策定されるとともに, 動脈硬化の発症仮説がある程度確立し, 疾患としては肥満やメタボリックシンドロームに注目が集まった「スタチンの時代」であると考えられます.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。