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脂質代謝異常と腎臓の接点
肥満関連腎症の病態と治療
掲載誌
The Lipid
Vol.21 No.2 19-25,
2010
著者名
脇野修
/
伊藤 裕
記事体裁
特集
/
全文記事
疾患領域
高血圧
/
代謝・内分泌
/
糖尿病
/
腎臓
診療科目
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
媒体
The Lipid
[Summary]肥満に伴う腎障害には大きく分けて二つあり, 一つは肥満と肥満を基盤病態にするメタボリックシンドローム(Mets)に合併する糖尿病, 高血圧による腎障害である. もう一つが肥満固有の腎障害であり, これを肥満関連腎症という. 肥満関連腎症は組織学的には糸球体肥大と巣状分節状糸球体硬化症を特徴とし, 予後は必ずしもよくない. 近年, 肥満自体が慢性腎臓病の危険因子と注目されており, その機序としてアディポサイトカインの異常, 腎臓に対するlipotoxicity, 糸球体過剰濾過を主とする腎血行動態の異常, インスリン抵抗性などがあげられる. 今後のCKD治療の中心として肥満, Metsの管理が重要となってくると思われる. 「はじめに」肥満に伴う腎障害には大きく分けて二つあり, 一つは肥満, メタボリックシンドローム(Mets)に合併する, 糖尿病, 高血圧による腎障害であり, もう一つが肥満に固有の腎障害である.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。