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遺伝子操作実験動物-2 アドレノメデュリンノックアウト・トランスジェニックマウス
掲載誌
The Lipid
Vol.21 No.2 4-8,
2010
著者名
上竹勇三郎
/
下澤 達雄
記事体裁
連載
/
全文記事
疾患領域
循環器
/
高血圧
/
代謝・内分泌
/
腎臓
診療科目
一般内科
/
循環器内科
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腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
老年科
媒体
The Lipid
「はじめに」アドレノメデュリン(AM)はラット血小板中のcAMP増加作用を指標としてヒト褐色細胞腫の抽出液から単離されたペプチドである. 副腎髄質(adrenal medulla)に高濃度に存在することからアドレノメデュリンと命名されたが, 正常副腎のほか, 血管をはじめ, 全身の組織で広範に産生されるペプチドである1). AMの研究は多分野に及んでおり治療応用に向けて注目度の高いペプチドである. 基礎研究の領域ではノッウアウトマウス・トランスジェニックマウスを用いた幅広い検討が行われている. 「AMの構造(図(1))」ヒトAMは52個のアミノ酸で構成され, C末端のアミド構造と1個のジスルフィド結合によるリング構造を有している. AM遺伝子はヒトでは第11染色体にコードされており, 前駆体ペプチドがpreproAMからプロセッシングを受けてAMが産生される. PreproAMからC末端に付加した中間proAMが産生され, C末端がアミド化され成熟型AMとなる.
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。