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特集 SGLT2阻害薬の光と影

Ⅱ SGLT2阻害薬の臨床効果“影の部分” ④尿路・性器感染症について

髙池浩子内潟安子

Diabetes Frontier Vol.27 No.6, 738-742, 2016

糖尿病は一般的に高血糖の持続により免疫力が低下する易感染性であり,感染症が重症化しやすい。特に尿路と性器周囲は直接尿糖に曝される部位であるため,細菌や真菌が付着して増殖しやすい環境1)といえる。
糖尿病の新たな治療薬であるSGLT2(sodium glucose cotransporter 2)阻害薬は尿中のグルコース排泄を増加させるという今までにない作用機序を有している。そのため尿路・性器感染症への影響が発売前より懸念されており,起こりうる副作用を軽減するために適正使用が強調されてきた。
本稿ではSGLT2阻害薬の市販後調査の結果を含め,糖尿病患者における尿路・性器感染症について概説する。
「key words」尿路感染症,性器感染症,糖尿病,SGLT2阻害薬

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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