<< 一覧に戻る

特集 SGLT2阻害薬の光と影

Ⅰ SGLT2阻害薬の臨床効果“光の部分” ④腎症改善効果は臨床的に有用か?

―尿細管糸球体フィードバック調節改善効果の面から探る―

山﨑大輔西山成

Diabetes Frontier Vol.27 No.6, 713-717, 2016

SGLT(sodium glucose cotransporter)はナトリウムイオン(Na+)/グルコーストランスポーターであり,Na+の濃度勾配を利用して,グルコースを濃度勾配に逆らって能動輸送する。
腎臓においてSGLT1とSGLT2は尿細管上皮の管腔側膜に発現しており,これらにより原尿中のグルコースの100%を再吸収することができる。SGLT2は近位尿細管の上流のS1セグメントに発現しており,Na+とグルコースを1:1の割合で共輸送する。これにより糸球体で濾過したグルコースの約90%がこの部分で再吸収される。
「key words」SGLT2阻害薬,蛋白尿,尿細管糸球体フィードバック,低酸素

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

一覧に戻る