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基礎講座 1型糖尿病の基礎研究

樹状細胞と細胞療法

安田尚史

Diabetes Frontier Vol.27 No.3, 363-370, 2016

「はじめに」1型糖尿病(type 1 diabetes:T1D)は,膵β細胞破壊に伴い絶対的インスリン欠乏に至る糖尿病である。膵β細胞破壊の成因により,自己免疫の関与が考えられる群は自己免疫性(1A型),一方,内因性インスリン分泌の低下を認めるものの自己抗体を認めず自己免疫の関与が証明できない群は特発性(1B型)に分類される。また,発症様式により,急性型,緩徐進行型,劇症型の3つの型にも分類され,急性型と緩徐進行型は膵島関連自己抗体陽性であることより1A型に,劇症型は,多くは自己免疫の関与が証明されないため1B型に分類される1)。T1Dの典型である1A型の発症メカニズムでは,獲得免疫系のT細胞,特に自己反応性T細胞(Teff)や制御性T細胞(Treg)にこれまで焦点が当てられてきた。しかし,近年,自然免疫系の樹状細胞(dendritic cell:DC),マクロファージ,NK細胞,NKT細胞および好中球などの関与を示す知見が集積されてきており,本稿では特にDCに焦点を当てて概説する。
「Key Words」1型糖尿病,樹状細胞,免疫寛容,制御性T細胞,細胞療法

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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