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Ⅱ アディポサイエンス・トランスレーショナル アディポサイトカインのフロンティア

Diabetes Frontier Vol.27 No.3, 315-324, 2016

「はじめに」過剰な脂肪蓄積,特に内臓脂肪蓄積がメタボリックシンドローム発症の上流に位置し,脂肪組織由来生理活性物質(アディポサイトカイン)の分泌異常が病態形成に重要な役割を果たしていることが示されてきた。当教室は,肥満・内臓脂肪蓄積によりメタボリックシンドロームが引き起こされる分子的機序を明らかにするため,大阪大学細胞工学センターとの共同研究のもと,ヒト脂肪組織発現遺伝子プロファイルの解析を行った1)。脂肪組織のエネルギー備蓄臓器としての機能を考えると,エネルギー代謝に関わる遺伝子群が多く発現していると考えられたが,予想に反して,分泌蛋白遺伝子の発現頻度が高く,皮下脂肪で約20%,内臓脂肪では約30%に及んだ。脂肪組織は,単なるエネルギーの貯蔵庫として機能しているだけでなく,生体内における最大の内分泌臓器であることが前述の研究により初めて明らかになった。そして,脂肪細胞から分泌されるアディポサイトカインは遠隔臓器に作用しさまざまな生理機能を有していることが明らかになってきた。
「key words」アディポネクチン,T-カドヘリン,S100A8,動脈硬化症,メタボリックシンドローム

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抄録