【特集 日本人糖尿病の大規模臨床・疫学研究】
特集にあたって
掲載誌
Diabetes Frontier
Vol.26 No.6 693,
2015
著者名
曽根 博仁
記事体裁
抄録
疾患領域
糖尿病
診療科目
一般内科
/
循環器内科
/
腎臓内科
/
糖尿病・代謝・内分泌科
/
神経内科
/
老年科
/
小児科
媒体
Diabetes Frontier
「日本人あるいは東アジア人の糖尿病は,欧米人の糖尿病とは病態や表現型が異なる」-このわれわれ日本の専門医にとってはごく当たり前の事実が,欧米の糖尿病専門医の間にも,多少は認識されるようになったのは比較的最近のことである。一昔前には,「普通に患者を集めて行った研究を欧米誌に投稿したら,査読で“2型糖尿病患者の平均BMIがそんなに低いはずはないので,恣意的に対象者を選別した疑いがある”と指摘され,説明しても納得してもらえない」というような相談をよく受けた。極東の小国の患者を集めた臨床研究論文など,どうせ欧米一流誌には掲載されないので,基礎研究をやったほうがいい,とまでささやかれていた時代である。最近はさすがにそのような話は少なくなり,逆に米国内でも,マイノリティーとしてのAsian Americanの健康問題と特殊性が取り上げられるようになっている。
※記事の内容は雑誌掲載時のものです。