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脳血管障害を診る~形態と機能障害の面から~

心原性脳塞栓症と糖尿病

八木田佳樹

Diabetes Frontier Vol.26 No.6, 675-680, 2015

「はじめに」糖尿病は脳梗塞の確立された危険因子である。大血管障害と小血管障害の進行がアテローム血栓性脳梗塞とラクナ梗塞発症につながると考えられている。一方で糖尿病は心房細動における心原性脳塞栓症発症リスクの主なものであり,リスク層別化に用いられるCHADS2スコアにも組み込まれている。また糖尿病は脳梗塞が発症した場合の予後不良と関連する。本稿では糖尿病と心原性脳塞栓症の関連について述べ,発症リスク増加や予後不良につながる機序について考察したい。
「心原性脳塞栓症の原因と病態」 心原性脳塞栓症は心疾患を原因とする脳梗塞病型である。心臓内に形成された,もしくは心臓を経由した血栓などにより脳動脈が閉塞することにより発症する。細動脈である脳動脈穿通枝を責任血管とするラクナ梗塞,脳主幹動脈の動脈硬化を原因とするアテローム血栓性脳梗塞とともに脳梗塞の主要3病型とされる。3病型の発症頻度はいずれも全脳梗塞中30%前後を占める。

※記事の内容は雑誌掲載時のものです。

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